マニラ封鎖による重大局面
2020年4月1日

2020年3月16日に、あっという間にマニラは封鎖されてしまった。
本当にあっという間で、必要な物を持ち出したりする間もなく、お客さんの小切手帳を返したりなどもする間もなく、リモート環境を作るとか考える間もなく、封鎖は実行されてしまった。
外出規制は非常に厳しく、バランガイから出ることすらままならないそうである。

どうやらこの武漢ウイルスのおかげで、弊社も重大局面を迎えそうなので、記念のために記事でも残しておこうかと思う。

私の会社の売上は25%が経理代行の顧問料、75%が日本向けの建築図面で成り立っている。
建築図面の方は、封鎖決定後、全ての仕事をお断りし、途中だったものはキリのいいところまで進めてお返しした。
封鎖期間中のCADの売上は、ほぼゼロとなる。
こんなことはもちろん、独立してから12年間、初めてのことだ。
勤続10年以上のベテランを中心に、脂が乗っており、品質スピードもほぼ満足できていて、経営上の大きな問題というのは特に無かった。
それがこんなウイルスごときで、このような事態になってしまい、本当に悔しい。

今後はどうなるだろう。

フィリピンの感染者数は爆発的増加ではないとはいえ、収束にはほど遠いので、3月14日を過ぎても封鎖は延長されると思われる。

封鎖が1ヶ月ならともかく、2ヶ月3ヶ月と続くのなら、現在300平米借りているうち、CADで使っている半分は契約期間を3年半残して解約するしかなさそうである。
「あと6ヶ月ロックダウンしますよ」と最初にわかればよいが、実際は2週間ごとに、延長延長の繰り返しであろう。
そして、収束傾向が見えたところで、全面解禁にならず、「社員の半分だけ通勤可」「月曜日は1月2月生まれだけ通勤可」などのへんてこりんなルールが出てくるのではないかと思う。
部分的封鎖解除なら、賃料減免交渉もできないだろうし、解雇するにも、法的には会社都合の解雇となるだろう。
そうやってダラダラと続くのが経営的には非常に厄介であり、多分、そうなる。

現在、賃料と光熱費などで月に100万円。その半分で50万円。
使えないオフィス代に月50万円を垂れ流す体力もメンタルも無い。
多分120万円くらいの保証金は没収。これは仕方ない。

なぜリモートでやらないのか?と言われそうだが、どうも私は従業員がリモートで働く状態というのが、ことのほか嫌いらしい。
現在、3,4名のベテランスタッフがリモートで図面を書いてはいるが、せいぜい、彼らの生活費になるくらいで、事業としては厳しいと思っている。

自分はリモートでやっているくせに、なぜリモートが嫌いなのかというと理由はたくさんある。

1)リモートでは、新人スタッフの教育ができない。
2)チームワークが困難。作業を分担して、一気に集合させる、あの芸当がおそらくできなくなる。
3)ファイルサーバーから1ファイルを複数人が参照することが多いので、リモートだと難しい。ファイル共有ソフトではタイムラグが大きすぎる。
4)社員同士の質疑のしづらさ。複数の図面と複数の資料を見比べて、ここが食い違っている、あそこがおかしい、という会話が画面共有では難しい。
5)毎日のように依頼者からくる、整理されていない変更情報を各スタッフに伝播させるのが困難。
  とにかく納品までの時間が短いので、ゆっくりやっているヒマがない。
6)チェック待ちなどの、ちょっとあいた時間に他を手伝うということができなくなる。
7)会話のタイムラグが許容できない。
8)ビルもの建築の意匠図を海外で書いている例がほとんどなく(少なくとも私は知らない)ここまでやるだけで大変な苦労をしたのに、それを更にリモートでとなると、できる気がしない。
9)リモートの寄せ集めという状態で業務を依頼してくる客はおそらくいない。あっても数枚の仕事のみだろう。
10)そこまでしてやるほどの単価の高い仕事でもない。
11)1ヶ月2ヶ月なら、社員も新鮮な気持ちでやるだろうが、いずれだらける時が必ず来る。パフォーマンスはどんどん低下していく。自分もそうなので。

簡単に言うと、業務とリモートワークという形態が、全くマッチしない。

さて、どうしよう。

まず6名を日本に連れて来て、どこか賃料の安いところに事務所を構えて業務を日本でやらせようと考えている。
(6名しかいなくても、客には10名います!と言う)
部分的に封鎖が解除される時期に、COEが取れるように、いまから入管に申請する。
そしてマニラは、もう少し小さくて安いところを借りて、新人のトレーニングセンターにする。
1年交替で日本とフィリピンで入れ替える。
業務のメインは日本でやらせ、ボリュームのある作業系はフィリピンの新人チーム+教官でやらせる。
日本行きをぶらさげて、マニラでは昇給なしボーナスなし、なにもなしの低コストで雇う。
単価は時間請求をやめて、プロジェクト単位にする。
住居は自己負担で、タコ部屋で住ませる。

試算すると、今よりは悪くはなるが、家族がなんとか食うことはできそうだ。
だんだん、増やしていけばいい。

でコロナが完全に解決したら、コイツラは日本においてといて、僕はフィリピンで別の仕事をする。

これで行こう。
もう、好きなだけ封鎖してろや。

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