展開図ボロボロ。
2008 年 5 月 30 日

新人たちの初仕事。

マンションの展開図。

ボロボロ。

見るも無残。

リーダーたちが夜遅くまで目を真っ赤にして直した図面でさえ、僕がさらに1時間くらい直さないと絵にならなかった。

マンションはこのところプロジェクトの数自体が減っており、数年前のように、「明けても暮れてもマンション」というのが懐かしい。

マンションの図面は、建築図面のなかで最も難易度が高く、それだけに攻略しがいのある。

マンションの住戸平面詳細図はまだよい。大変なのは展開図だ。

マンションの展開図が、満足のいく品質で、1日1住戸以上を、誰が書いたかわからないような標準化された書き方で書けるようになるには、多分、2年以上かかるとおもう。

でも、そんな悠長なことはやってられないので、何か策を考えなければならない。

・トイレならトイレ。キッチンならキッチン、と担当を決めてしまう。これはアリだ。

・部屋の床・壁・天井だけある人間が片っ端から作り、別の人が窓をいれ、別の人がドアをいれ、次の人が収納をいれ・・・という流れ作業。これもアリだ。

・部屋の床・壁・天井をプログラムで半自動生成する。これは今製作中で、アリアリだ。

・躯体まで入れろとなると、う~ん、これはかなり大変。建物全体の躯体を、丸ごと先に作っておいて、そこから切り出していくような方法を作らないといけない。ヘタに3次元だ、2.5次元だとか複雑なことをやると、ドツボにはまる。

 いろいろな方法を考えるのが一番楽しいな。

 方法が完成すると、マンションの仕事が来なくなるんだよな。

 

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自殺をする前に。
2008 年 5 月 29 日

日本でアナウンサーの方が自殺をされたそうですが、自殺をする前にフィリピンに来て、一緒に働いてもらいたいです。

もしくは、フィリピンのボランティア活動に参加して合宿生活を送ってみるとか。

「げ、こんなテキトーなの、ありか!」

と、少しは考えが変わると思うのです。

きょうは、あるリーダーに

「そろそろ展開図、全部おわらせとけよな。」

と言いました。

夜6時に部屋をのぞいてみると、新人はもぬけの殻。リーダーが申し訳なさそうに

「みんなボーイフレンドが迎えに来ちゃったらしく、今日は帰りました。あした朝6時に来てやるそうです。」

と言いました。

脱力しました。

でもこれが人生なのかもしれません。

人生のために仕事をするのであって仕事が人生じゃない

日本にいると、その境界がわからなくなってくる。

「まあ気楽にやれよ。仕事も、もう少し、ちから抜けよ。」

という言葉とは裏腹に、ちからを抜いて仕事をする人なんて日本にはほとんどいない。

超テキトー大国フィリピンに来れば、少しは変わると思うのだけど。

本当に残念な時代です。

 

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海外アウトソーシングの定番コミュニケーションツールは何なのよ
2008 年 5 月 28 日

海外アウトソーシングの定番コミュニケーションツールは何なのか

■通話

・スカイプ
私はもっぱらスカイプですが、スカイプはファイアーウォールも通過してしまうことなどから、情報漏えいを危惧し、使用禁止という会社もあるようです。
スカイプが禁止されると非常につらいものがありますが、仕方ない

・その他 何があるんでしょう。有料のIP電話があるとかないとか

通話する相手が決まっているなら、なにかいいものがありそうな感じですが、知りません。教えてください

 

■ファイルの授受

宅ファイル
無料のため、かなり有名なのでものすごく重いという印象があり、使ってません

あげるねJP
月980円のやつを使ってます。以前130MBを一回で送ってもらったことがありますが、問題なく落とせました。相手がファイルを受領するとメールが来るので安心できます

・大塚商会 アルファオフィス
大塚商会のASPで、安定稼動していてなかなかいいかんじです。

MacServer
実は一度お金を払って申し込んだことがあるのですが、日本側のPCに設定をお願いした人2名から、「接続できない」と言われ、すぐ解約。謎。

エクスプローラーからドラッグ、ドロップできるような使い勝手の良いものが意外にない。

 

■スキャナー

スキャンスナップ やっぱこれ最高です。
これを使うようになってから、机の周りが劇的に変化しました。
「今はいらないけど、いつか要るだろう」という書類はとりあえず全部スキャンして、パソコンに放り込んでおく。休みの日とかに、たまにフォルダわけすれば終わり。分類や閲覧に便利な専用のソフトがあるので、非常に楽ちん。

逆に納品した図面や見終わった資料は、どんどん捨てる。机の横にA3のゴミ箱を置いておいて、終わったものは全部ポイ。(厳密に言えばストックして、最後は4分割して廃棄)
机の上に残っているものだけが、「未決」

あまりに多くの資料が毎日くるので、保管しても探せない。
どうせPCの中に入っているので、PC上で探して開いた方が早い。 という状況です。

大企業ならこのスキャナーは一人に1台あってもいいような気がする。

 

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一人脱落。
2008 年 5 月 26 日

10人採用したうち、1名が出てこない。

2週間の研修が終わり、2日間働いただけで、来なくなった。

音沙汰なし。

なんなんだろう。

初任給14000ペソが不満なはずがない。

海外か?

ただ、めんどくさいからか?

こういうとき、

「連絡を入れる国民」

「何の連絡もいれず、ただバックレる国民」

と、どっちが多いのだろう。

多めに雇っておいてよかった。

;*****

今日は9時半になっても、秘書をはじめリーダーが誰もいなかった。

おい、こら、新人が9人、あそんどるぞー、誰がこの人件費はらうんや、おい、ごるぁあああーーーー!」

とテキストを送ったら、みんな来た。

月曜日って、ほんとイライラする。

 

 

 

 

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ありがとうございます m( )m
2008 年 5 月 25 日

 僕の出張中、あるスタッフが、日本のお客様と日本語で直接メールをやり取りをしていた。

その中で、お客さんがメール中に書いてきたこの一文に、フィリピン人スタッフは大感激。

その言葉とは。。。

 

「ありがとうございます m( )m」

 

 金曜日は、ビールを飲みながら会社で談笑していたのだが、この話を実に30分以上も聞かされた。

さすが、EQ能力が高い国民だけあり、相手が何を感じているか、というのはヒジョーに気になるらしく、この単純な絵文字だけで、スタッフたちは親近感を感じたようだ。

 

フィリピン人に仕事と金だけ渡しても、なかなか満足してくれない。

「自分たちは本当に貢献しているのか」「喜ばれているのか」「相手は私たちのことが好きなのか」

という【他人満足】と

「やりがいがあるか」

という【自己満足】も満たしてやらないといけないんですね。

 

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うちの社員が訳しながら読んでる。

 デジカメを頼んだ本人(フィリピン人スタッフ)が、「デジカメがっでぎでー」のところで、僕が何を書いたのかを、どうしても知りたかったらしく、僕の出張中に、日本語がちょっとわかるやつに一生懸命翻訳させていたようだ。

あの書き方だと、翻訳ソフトも訳せないと思うので、どうやって読んだのかと不思議だったのだが、「日本のアニメでああいう表現はよく出てきますから、なんてことはないです」だと。なるほど。

おめえらが読むのなら、ヘタなこと書けないじゃないか。

ていうか、これも読むのか、おい。

 

 

 

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新人。
2008 年 5 月 23 日

「今日は新人の発表会があるので、いいですか」

「あん?発表会?」

「全員でマンションの設計をさせました。」

「へえ。いいよ。」

「ビールも買ってありますがいいですか。」

「ああ、いいよ。ていうか、もうかってあるんだろ。」

 

で、発表会。

彼らの会場設営能力ってすごいですね。

無味乾燥な研修室があっという間に、社交の場になり、あれよあれよという間にプレゼンテーションが始まりました。

奇想天外なマンションの間取りが次々に発表されていきます。

「このトイレ、すごいね。ドア、どうやってあけるんだ?」

とか、

【どうやっても手が届かない、ペーパーホルダー】を書いたやつがいたので、わざとウンコをして手が届かないマネをしたりして、笑わせてやりました。

【ボーリングができそうな廊下】では、ボーリングをするマネをしてやり、いじくりたおしました。

1時間ほどの発表会は絶え間ない爆笑で終わりました。

;**********

楽しいばかりではなくて、フィリピンらしいことも起きました。

今日はプロベの契約書を交わしたのですが、秘書が、『アダムス(一番優秀だったやつ)が、4ヵ月後にドバイに行くので、コントラクトにサインするかどうするか迷っている』、と言い出しました。

すぐに彼を呼び出し

「ここに、『6ヵ月間のバインディングがある』って書いてあって、君のサインがあるでしょ。試験を受ける前に、君がサインしたんだよ。海外に行く予定のある人は、試験を受けていないはずなんだよ」

といいました。

「はい、わかってます、先週、突然話が来ました。ただ、会社を利用しただけだって思われたくなくて、ちゃんとリレーションシップを大事にしたいので、説明しようと思いました。」

「こういうことはよくあることなんだ、君が悪いんでもないし、僕が悪いのでもない。6ヶ月未満で海外にどうしても行くなら、ペナルティを払わなくちゃいけない。それだけだ。みんなの手前、君だけに払わなくていい、とはいえない。」

「はい」

「きみなら、そんなに焦って、最初の話に飛びつくことはないだろう。これからそんな誘いはいくらでも来る。じっくり勉強して、向こうで高い給料を取ったほうがいいだろう。焦るなっつうの。」

「はい」

と、いいつつ、プロベの契約書にサインさせました。別に、悪気があるわけではなく、何も考えていないんですね。

ま、これから時間をかけて、気持ちを変えさせてやろうと思います。

また、別の一人は3日間会社に来ていないことがわかった。市役所で揉め事とかいう話。

秘書によると、来週は会社に来るという。これもよくあるパターン。何の理由か知らないが、来なくなってしまうということは、ちょくちょくある。

いろいろあります。

 

 

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レーザープリンターは良い
2008 年 5 月 22 日

日本から帰国と同時に、何日か前に日本で購入したHPのカラーレーザープリンタが到着した。

やっぱ、使い勝手がいいっす。

到着していきなり、カラーのゲラをバンバン印刷しています。

フィリピンで買うと45万円しますが、日本で21万円、送料25,000円でした。

(本当は、もっとうまい買い方をすれば、あと10万円安くできたのですが、失敗しました。。)

ていうか、インクジェットは、使い物にならん。血管が何本もブチ切れました。

紙詰まりばっかり。

うんともすんともいわない、ダンマリ現象。

企業ならカラーレーザーなんて、ふつーにおいてあるので、ありがたみも何もないけれど、実はかなーりありがたい一品です。

 

 

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今後の展開が頭に沸いてきただよ。
2008 年 5 月 21 日

金曜日に成田に着き、土曜日から今日までの4日間で潜在パートナーおよび潜在顧客、合計7社と面会した。これほどスケジュールが詰まったのは生まれて初めてだ。

実に多くのことがわかった。

まず第1に、海外アウトソーシングへのハードルは非常に高い、ということ。
顔を合わせられない相手に仕事を発注することへの抵抗感は想像以上に大きい。
会えば会うほどウツになる、という感じだ。

現在、実際に、スカイプとPDFのメールだけで、相当な量のしかも頻繁に設計変更が行われるPJをやっており、とくに、コミュニケーションの難しさは、私の側からは感じない。

ところがまだ海外なれしていない人にとっては、「日本まで打ち合わせに来て欲しい」「変更があるPJは出しにくい」という声が多かった。

私のほうから、「とにかく、ある資料を全部PDFで送ってもらってもらって、私のほうからSKYPEで連絡しますから、口頭で説明してください」と説明しても、「う~ん、でもなぁ」となる。

こういうことは、実際に体験してみない限り、いくら説明を試みても無駄。目の前で打ち合わせしたい、というのがニーズなので、それをニーズとして捉えるしかない。

第2に、「指示を出すほどの力量のある人材が、発注する企業側に不足しているのではないか」と感じた。

図面を発注する、という行為は非常に難しい。「頭の中で一度、図面を描ける人」でないと、相手に書かせるということは絶対に出来ないのである。海外での作図を成功させるには、「頭の中で一度、図面を描ける人」が、別の「頭の中で一度、図面を描ける人」に口頭で説明し、その人が「図面を描く人」に説明する、という手順が必要。「頭の中で一度、図面を描ける人」が日本側と海外側に各1名必要となる。ところが、「頭の中で一度、図面を描けてしかも度胸のすわった若者」が日本にあまりいない?ような気がするのである。

第3に、若手の教育に悩んでいるところが多い、ということだ。

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いろいろ聞いていると、やはり日本側に拠点がないことには、孫請け零細企業のまま、永遠にダイナミックな変化も無く終わるだろう、ということを痛切に感じた。なんとなくではあるが、今後、自分の会社では以下のような展開をしていかねばならないと感じた。

1: 1年以内に日本から日本人の若者を呼び、当社のフィリピン人スタッフの中で働いてもらう。
  日本からの指示の解読方法、建築図面の実務、フィリピン人への指示の出し方など、実務は現地で徹底的に叩き込む。
  英語を学べるだけでなく、建築の実務を覚え、さらに日本に戻ったときの派遣先まで用意しちゃう↓というスーパープログラム。そのかわり給料は劇安。ていうか、料金をこっちが取るかもしれない。

2: その日本人とフィリピン人CADオペをセットにして4人チームで取引先企業に派遣する。あらかじめフィリピンで派遣先の実務を1年程度やらせておくので、派遣した翌日からフルに活躍できる。もちろん当社のカスタマイズプログラムのSpeedDraftを持っていかせる。フィリピン人だから安く、ということはせず、ノウハウ付組織まるごと派遣ということで、日本人の相場と同等かそれ以上をいただく。

3: 超高効率作図手法を完成させ、全ゼネコンを対象とした、「CAD社員教育」を行う。
  通常、CAD研修というのは、「CADしかできないCAD造CAD子」が先生としてやってくるのが普通だ。そんなものはノウハウではなく、使い方説明書を読んでいるに過ぎず、全く価値が無い。かといって、建築をわかっている人はCADを使えない人が多いので、先生役ができない。企業が欲しているのは、建築がわかって、CADが使えて、しかもプロジェクトをまとめられる人材。しかし、そんな人材は何処にも落ちていない。当社は、【大手設計事務所の実務+フルカスタマイズCADによる高速作図】をワンセットとする。つまり「鉄骨造で気をつける点」「断面詳細図のスケッチをなるべく早くたくさん書く方法」「マンションの仕様書解読と大量生産の段取り方法」などをミックスし、ゼネコンが絶対に手放したがらない人材を育てあげる。

4: お金をかけずに、作図効率を上げるためのCADコンサルティング。かなり大手企業でも、CADをどうしていいかわからない、というところは意外に多い。そんなところにはSpeedDraftを無料で配布し、作図標準仕様書や発注フォーマットなんかもつくっちゃう。「壁や断熱材にいちいちハッチングをいれる」「寸法スタイルが3つも4つもある」というようなCADオペ泣かせの作図方法はやめましょう、というようなアドバイスを行う。できれば、すべての設計事務所にSpeedDraftを配布しまくって、同じレイヤーを使ってもらうと早いんだけど。企業を横断的にコンサルすれば、いろいろな会社のやり方を目にするわけで、それをいいとこどりしながら独自の手法を作り上げる。

5: AutoLISPカスタマイズプログラムの請負。プログラマーとはいえ、時間1800円もいただければフィリピンなら十分ペイする。

 

現在、スタッフは15名。たぶん、規模としては25名までが限界で、それ以上は増やすつもりは無い。

いつまでも、私自身が陣頭指揮を取り続けるわけには行かず、3年程度をめどに、別の日本人2名程度に現地での実務のみ(マネジメントではなく)を任せ、私自身は、日本とフィリピンとで半分ずつすごすような状態にしたい。

フィリピン側では、今のような【作図アウトソーシング】、日本側では、【フィリピンへの指示出しオフィス】に加え、【教育やコンサルティング的な業務】にシフトさせていきたい。

まだ生まれたばかりの会社のくせに、妄想ともいえるようなビジョンだが、ビジョン無きところに人は集まらず。

 こんなかんじで突っ走っていこうかと。まずは6月中に日本法人を設立する。

「ノウハウと教育は金になる」と同窓会でジャンボのパイロットが言ってた言葉は本当か。。

 

 

 

 

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1週間、日本に帰ります。
2008 年 5 月 16 日

今日から1週間、日本へかえります。

自分がいない間に、10人の新人の試用期間スタート、オフィスのレイアウト変更、チーム編成など、盛りだくさんなので、なんだかとても心配。

昨夜は、新人10人をどうやって3チームに分けるか、ということをスタッフを交えて検討しました。

そのとき、フィリピン人が、私心を捨てたのを初めて見ました。

普通、自分の部下にはデキるやつを入れたがるものなので、私は気を使って、能力が偏らないよう、均等に分配しました。そして5人の古いメンバーだけは1 1 3 というように、1箇所に偏らせ、1つのチームを英才教育チームにしました。

ところが

「新人を上から順番に1箇所に全部固めて、本格稼動チームと練習チームに分けたほうがいいのではないか」

とスタッフに言われました。

そのスタッフは、自分のチームからデキるスタッフがいなくなるにもかかわらず、そんなことを言うのでびっくりしました。

ヨチヨチ歩きを3人も抱えると、めちゃくちゃ大変です。

4人で1人前くらいのスピードしか出ないと思います。

フィリピン人は日本人以上にせっかちな面があるので、血管もブチ切れたりするそうです。

私は実は今まで、そういう編成をした経験がない。しかし、その編成方法は、大変いいアイデアだと思ったので、即採用。

急ぎの仕事、難しい仕事をとにかくAチームに入れ、資料がそろっていてやりやすい「きれいな仕事」だけを選んでBチームとCチームに渡す。これなら、立ち上がりだからといって、お客さんに迷惑をかけずにすむ。

フィリピン人も私心を捨てて、どうやったら早く教育できるか、というのを考えたりするのか!と思ってちょっとびっくりした一瞬でした。

 

 

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デジカメ、がっでぎでぇーーー
2008 年 5 月 14 日

「Sir、マリアちゃんが、聞きたいことがあるそうです」

マ「うわ!やめてぇ、ちょっと、はずがじーーー!うがーー」

俺「なんだよ」

マ「Sir、あのーーー、ソニーのT300ってデジカメ、日本でいくらですかうわ、ぐわーー言っちゃったぁあああ!」

俺「あん、デジカメかよ。カカクコムみりゃのってるよ。」

マ「え、なんですか、え、え、どごですがーー、何でずがーー」

「こうだろ、kakaku.com。はい、デジカメのソニー、はい。で、どのモデルよ。」

「うわ、あったわ、あった、これよこれーーー、うは安いーー31300円!
 これってペソでいくらなのかしら、0.5かければいいのかしら、うわーーフィリピンの半額ーーー!」

「あ、ちがうちがう、その値段の¥マークをそのままPに付け替えてね。それが俺の値段だから。」

「うわ、うそーやだーーー、0.5かしらーー安いーーー。2 givesでいいでずがーーー??」

「あ、¥マークをUS$マークにしてくれてもいいよ。うん、そっちのほうがいいな。俺的には」

「うわ、がはははーー、レッドがほしいわーー。2 gives でいいでずがーー?Sirーーー!」

;****

数時間後、銀行振り込みでカメラ購入。

「お振込みを確認しましたメール」を印刷して、¥のマークをボールペンで塗りつぶしてPに書き換えて、見せてやった。

「ほらよ、買っといたよ。」

「うわっ、うわっ、これは送料はどうなってるんでつかーーー。うわ、ペソになってるぅぅぅ。うぐぁぁぁ。」

「もう入ってるよ。525円。」

「うはうはっ、送料も込みでつかーーー。2 gives ナラーーン。いいでつかーー。」

「うーん。それはこれからの仕事ぶりしだいだ。あ、俺へのチップ入ってないから、よろしくな。」

「うはっ、うはっ、ありがとうございまつーーー、Sir!!!うはーー」

 

といいつつ、残業もほとんどせず、彼女は速攻で帰っていきました。

 

 

 

 

 

 

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警部、10人、確保ーーーーっ!!
2008 年 5 月 13 日

研修がちょうど折り返し地点に来た。

もうそろそろ、誰を採用し、誰を落とすのか、もしくは誰が本気でこの会社への就職を考えているのかを、確認する時期だ。

といっても、僕から切るつもりなんてさらさらないので、確認したいのは、来るつもりがあるのかどうか、という点だけだ。

なぜなら、研修だけ受けて、「はいさようなら」ということがフィリピンでは多い。

一応、全員に意思を確認したほうがよいと思い、研修生全員を一人一人呼んで、質問をした。

「研修はどう?」

「はい、Fineです!」

「ええと、君はこの会社で働きたいですか、それとも」

「ハイ、働きたいです。」

「え、あ、そうですか」

(弱ったな、話が終わってしまった)

「ええと、何か問題とか、足りないものとか、何かリクエストは無いですか?」

「は?何に関してですか?」

「あ、いやだからその、環境とか。」

「あ、別に無いです」

「何かあったら、古いスタッフに言ってくださいね。ええと、月曜日にプロベの契約と同時に、6ヶ月間のバインディングの契約も始まりますが、いいですね。」

「はい、すでに知っています。」

「・・・そうですか。以上です。ありがとう!(握手)」

(なんか調子でねえな。)

;*****

ていうか、なんで俺がドキドキしてるんだ?会社が面接されてる気分なんですが・・・

 

 

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無題。
2008 年 5 月 11 日

前の会社にいたとき、仕事中に、机に座っていて、うれしくて涙が出てきたことがある。

フィリピン人スタッフの何人かが相談しあって、自発的にスタッフを教育するための何かを考え出し、自分たちで行動し始めたのを見て、

(ついにそこまで成長したか、長かったなぁ)

とそれまでの数年間を振り返って、涙がどんどん出てきたのでした。

3流は金を残し、2流は事業を残し、1流は人を残す、という言葉があります。

僕は金は残せそうにない。

事業も多分、残せそうに無い。

でもこの国なら人は残せるような気がします。

フィリピンという国はそういうところだと思います。

人が人にお互いに影響を与え合うという、生きることの原点みたいなものが、まだここにはごろごろと転がっている気がします。

人はいいから金を残してくれ、とカミさんのぼやきが聞こえてきそうです。

 

 

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研修5日目終了。
2008 年 5 月 9 日

研修風景。みんなまじめです。

   

  

チームに分かれて、壁のLGSと天井のLGSを組み立てる競争。

これ、非常に難しいのだけど、ハマルところにピタっとはまるので面白い。よくできています。

 

 

完成したLGSを前に記念撮影。

◆研修4日目

壁種別の説明。各社によってルールは違えど、基本的には記号が変わるだけで後は同じ。

LGSをパワーポイントで説明。

実物のLGSを使っての組み立て練習。

SpeedDraftの平面詳細図コマンドの説明。

施工ビデオを2本鑑賞。

社長、出番なし。

 

◆研修5日目

壁種別の試験。壁種別を与えて、それをポンチ絵で表現。

コーナーガードや、ノンスリップなど、建築の雑モノを写真を見せて一つ一つ説明。

小さな建物の平面詳細図を書く練習。

ほったらかしにしていたら、マンションの住戸平面詳細図を書かせるつもりだったらしく、いくらなんでも無理だということで、こういう小さい建物をのスケッチと壁種別を与えて作図させました。

 

研修のヤマ場です。一番面白いところ。

 この題材を作った以外、社長、今日も出番なし。

 

 

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プログラマー君を雇うか、どうするか。

アルバイトで毎日夜だけ来てもらっているバイト君が、

「会社を辞めちゃいました。ていうか、やめるってボスに言っちゃいました。ここで雇ってくれませんか?」

ときた。フィリピンでは、かなりめずらしいパターンだ。若さゆえか。

「まじか、おまえ、次の会社見つける前に辞めちゃったのか。何があった。ボスとうまくいかないか。」

「ボス、嫌いです。僕が作ったプログラムを、自分が作ったかのように社長にプレゼしたりします。
僕は給料が上がったけど、ほかのスタッフはみんな4年も働いているのに1万ペソとか、正社員にしてもらえないとか、そんな人ばっかりです」

「ひょっとして中国系か、そのボス?」

「はい、中国系です」

中国系の管理職にありがちなパターンだ。

そういう彼は、プログラマーで、AutoLISPのほか、VBAやC++も書けるという。

だけど肝心のプログラムの仕事はあまりないので、普段はCADで図面を書いているらしい。

といっても線を引くほうは、CADを覚えたてのようなレベルで、とてもCADオペとは呼べないのだが、それでも、アメリカやカナダなどの何かの図面のアウトソーシングをやっているらしい。

ウサギに泳ぎをやらせているようなものだ。

彼は1日3時間だけしかここで働いていないので、3時間分しか僕は払っていないのだが、彼は家でも会社でも、私が依頼したプログラムを試行錯誤しているので、実際の労働時間はもっと長い。(実は、それがオイシかったのだが。。。)

彼はプログラムをやりたがっている。

雇うか、雇わないべきか。

うーん、雇いたい。雇うべきだ。

でも、そんなにたくさん雇って、払えるのか??

でもずっとそばにいて、どんどんプログラムを書いてくれたら、これほどうれしいことはない。

まさに、会社に対する、投資だ。

もう2ヶ月以上一緒に働いているので、地頭がいいことはわかっている。

AutoLISPをかけるプログラマーがマニラに数人しかいないということもわかっている

(以前、僕が使っていたプログラマーは、偶然にも彼の以前の先輩だったらしく、その先輩が書いたプログラムの手直しをたくさん、やされているそうだ。それほどAutoLISPをかける人は少ない)

1年くらいならいいけど、それ以上になると、もう書いてもらうプログラムがなくなるかもしれない。

日本からプログラム作成を請け負う仕事なんて、あまりなさそうだし。

 もしそういう需要があれば教えてください。

 

 

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研修3日目終了
2008 年 5 月 8 日

 ◆研修3日目終了

今日も10人全員、遅刻なし。心なしか、みんなピリッとしてきました。

朝一番から、簡単な一般図を、SpeedDraftを使って作成。

そのあと、プロジェクターを使って私が10人全員のファイルを順番に評価。
仕上げ線が閉じているか、部屋名の文字がきちんとそろっているか、線が微妙に曲がっていないか。
(線が微妙に曲がっていないかのチェックは、autolispコマンドがあるので、一発で検出できます。)
今日はこれしか出番なし。

地下の山留め壁の施工ビデオ鑑賞

昨日に続き、SpeedDraftのBasicツールバーの説明(えらくたくさんある)

杭打ちの施工ビデオ鑑賞

今日はこれで時間切れ。

;**************

だんだん、私の出番がなくなってきました。

勝手に研修が進んでます。

役割分担とか、その場の雰囲気で、適当に決めて進んでます。

フィリピン人はこういうのは、実に得意。ひじょーにいいです。

(ていうか、意図的にフェードアウトして本人たちに知らない間に任せちゃうという、俺の得意技なんですが)

全員の書いたファイルを実名も見せながらプロジェクターで晒すのに抵抗があったのだが、スタッフいわく

「そんなの全然オッケー。」だそうだ。

明日はいよいよLGSの組み立て合戦。その後、”壁種別”という概念に突入します。

兄貴に送ってもらった壁と天井LGSのセットを取り出し、どの金具をどこに使うのか、古いスタッフで予習。

もうスタッフが教えるのにノリノリなので、僕は明日も出番がありそうに無い。

でも、実に、いい研修だなぁ。自画自賛。研修生がうらやましい。

ところで、今10人。2名くらい脱落するかと思って、多めに呼んだのだけど、この様子だと、全員採用だ。

普通、1割か2割、態度で気になるヤツがいるものなのだが、不思議と全員OK。

やっぱ、(ほぼ)新卒っていいわ。

どうしよう

部屋が狭いので、ちょっとスペースがきつい。

「そんなもん、だーれもきにしないわよ。ジープだってきゅんきゅんなんだから」とカミさん

それもそうだ。とりあえず、つっこむか。

僕はつくづく思います。新人研修は、会社のプレゼンテーションだと思う。

会社勤めしていたときに、実現できなかった小さな構想が、こうやって全部実現できるので、楽しくて仕方がありません。

早く一人前に育てて、「すみません、5人遊んでいます。もっと仕事をください」って早く言ってみたいなぁ。

性格がよければ、どんな人間でも育ちます。性格は能力です。

 

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Kaspersky(カスペルスキー)、けっこういいんじゃ?
2008 年 5 月 7 日

アンチウイルスのKaspersky(カスペルスキー)、20台の端末に入れて、試用していますが、けっこういい感じです。

私はNOD32信者だったのですが、フィリピンではNOD32を素通りしてしまうものが多いので、Kasperskyに入れ替えてみたところ、ものすごい量の”問題ファイル”が見つかりました。

ほうっておいてもよいものもあるのですが、中には放って置けないものもいくつかありました。

NOD32はバージョンアップして、Smart Securityとかいうのが出ていますが、インターフェースががらっとかわって、とてもわかりにくい。特定の拡張子を除外する設定も、挙動がおかしい。

Kasperskyは今何をやっているのか、何が起きたのかというのが、わかりやすい。

そして、あのサポートのレスポンスのよさにはびっくりしました。

自社のサーバーから定義ファイルを落とすにはどうやったらいいか、と質問したらすぐ返事が来たし、

フリーズすることが多くなったような気がするんだけど、と送ったら

ちょっとチューニングしたほうがいいので、設定ファイルを送ってくれるとのこと。

それに、うちなんて、買ったとしても20本そこそこなのに、わざわざ代理店の方が、国際電話をかけてきた! 

ちょっとびっくりです。

 

 

 

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研修2日目終了。

 

◆1日目

パワーポイントで会社の概要説明
チームの編成の仕方とか、どういう人材になってほしいかとか、評価のポイントとか
経験も無いのに、焦って海外行くと給料ずっとあがらないぞ、3年はここにいたほうがいいぞ、の話

LGSや石膏ボード、アスロックなどを見せて簡単に日本の工法を説明

日本の施工現場のビデオ鑑賞

AutoCADの当社規定のショートカットの説明
特殊なショートカット(アド・オンされたショートカット)の説明
実際に図面を開いて、その図形を選択して現在層にしたり、その他のレイヤーをオフにしたりする練習

基本レイヤーを20個ほど説明
全部0レイヤーで書かれた一般図レイヤーを割り付ける練習

最後に、入社試験で書いた図面をもう一度正しいレイヤーで書く練習

◆2日目

なんと遅刻ゼロ。

レイヤーの試験。10人中2名は追試

図面マナーをパワーポイントで説明

SpeedDraftのBasic Toolbarを順番に説明

一般図ツールバーの説明
そのあと一般図ツールバーを使って入社試験の図面を書く練習

自分で書いた図面の精度をプログラムでチェックする練習

施工ビデオ鑑賞(地下掘削)

全部0レイヤーで書かれた一般図レイヤーを割り付ける練習をもう一回

ゃっぱり新卒はCADに慣れていないせいか、図面選択などもかなりたどたどしい人もいます。

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誰も遅刻しなかったのには驚きました。

それぞれの名前をラミネートしてモニターにはってあるのですが、昨日、その名前カードを配るとき、遅刻した人は僕が赤の油性ペンで裏に「5/5 LATE」と書いてから渡したので、「やべーチェックされてるよ」って思ったのかもしれません。もしくは、研修にのりおくれちゃまずい、と思ったのか。

はやくも講義に余裕でついてこれる人と、ちょっと遅れぎみの人とがでてきたので、明日はついてこれる人がやや遅れちゃう子の面倒を見れるように席替えをします。

「もう、おまいら、チームメートなんだからちゃんと助け合え」

これって、いいチームワークの練習だよな。 (というか、研修に何人も貼り付ける余裕が無い)

 みんな非常に真剣で、態度もいいし、いい感じです。

みんな21歳だもんな。おれと18歳も違う!

 

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フィリピンでの仕事は、究極の「育てゲー」
2008 年 5 月 5 日

フィリピンで仕事をするということは、究極の「育てゲー」だ。

(タイトル以上の意味はありません)

 

 

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9時です。3人しか来ていません。

 

研修初日です。

9時です。

10人呼んだのに、定刻には3人しかきていません。

素のフィリピン人って、やっぱ、すごいわ。

 ;*****************

9時ごろ、1人が「10時になります」と秘書に連絡してきました。

9時40分、その1名を除いた9人が揃いました。

10時。全員そろいました。

上出来です。全員来たなんて。。

やっぱこんなもんなんですね。

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うちのスタッフが、偉そうにLGSの実物使って説明しています。

面白いです。みんな、教えたがるんですねぇ。

 

 

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不正は常にアドミで起きる。
2008 年 5 月 4 日

フィリピンで、経理や秘書にお金をちょろまかされるという人は多いようだ。

その話を聞いて、自分の秘書にこんな話をしてみた。

「他の会社ではキミみたいな立場の人に、みーんな、お金をズルされてるんだって。携帯電話のお金を支払ったフリをして実際は払わないで、ポケットに入れちゃうんだって。小切手でやっていればそんなことありえないと思うんだけど、キミは大丈夫だよね。なんで現金でやるのかね。」

「そういう不正行為は、ほとんどの場合、SSS(国民保険みたいなやつ)の支払い絡みでやるんです。」

「え、どういうこと?」

「たとえばアドミのスタッフが他の従業員の名前を使って、SSSからお金を借りたり、従業員のSSSからのローンの支払いを、実際には天引きしているのにSSSには払わずに、ポケットに入れるんです。

フィリピン人の従業員は、給与明細の意味がわからないので、SSSから天引きされていてもそ、れがなんだかわからないし、自分のローンの残高がいくらで、いつまで支払いが続くのかとか、まったく知らない。だから、だまし放題です。」

「なに?マジか、それ」

「私もこの仕事をやるようになって、初めてSSSの支払いの仕組みがわかりました。あと、Pag-Ibigについても、実際には天引きされていても会社が届け出ていなかったりということがしょっちゅうあります。そういうのは何年もたってから、自分は騙されていたことに気づくので、どうにもならないんです。」

恐るべしフィリピン。ていうか日本でもこういう話はよく聞くな。

そこから、なぜか僕が説教されました。

「あなたは、現金を私や運転手から受け取るとき、絶対に数えない。人を信用しているのはわかりますが、信用しすぎです。お金は数えるようにしないと、何枚か抜きたくなる衝動にかられるのがフィリピン人です。お金の扱いに関してだけは、もっと注意してください」

「・・・はい」

そのあとしばらく考えた。

彼女の言っていることももっともだけど、僕の今までの経験とはずいぶん違うような気がした。

フィリピン人はむしろ、現金に関してはかなり正直で、おつりや、銀行から出してきた現金からいくらか札を抜くというような、すぐにわかるようなあからさまな犯罪行為はしないという印象がある。逆に、あまりチェックの目が行き届いていない”備品”だとか、”出勤時間のデータの改竄”だとか、目撃者がいなければ証拠を示せないような部分に限って、ズルをする、というのが僕の印象だ。フィリピン人は、ボスが何をチェックしていて、何をチェックしていないか、よく観察している。だから、逆に、現金というのは数えなくても安心、というのが僕のテキトーな理論だ。

「あのさ、キミの言うことはわかる。でも俺はキミや運転手から渡されたお金は、やっぱり俺は数えない。それでズルするようだったら、それこそ俺はフィリピンから出て行く。そんな国民と一緒に仕事をする価値が無いでしょ。」

「・・・・。不正は常にアドミで起きるんです。前の会社でも、文房具を発注するときに、文房具のサプライヤーに言われました。『キミが発注の係ですか。僕たちに発注してくれれば、内緒でキックバックするので、よろしくお願いいたします。』って。でも私はまだ新人だったので、どうしていいかわからなかったので、何もしませんでした。」

(新人じゃなかったらやるんかい)

おの汚らしいお札を数えるかどうかはともかく、どんなに小額でも小切手で取引するというのはフィリピンではやはり重要なんだと思いました。

たまにCASH小切手(現金を引き出せる小切手)を切ると、銀行から必ず確認の電話がかかってきます

「今、○○○という人が、口座から○○○ペソの現金を出そうとしています。渡してもいいでしょうか」

”現金”というものにはこれだけ神経質なんですね。とてもいいシステムだと思いました。

 

 

 

 

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研修室ができた。

月曜日から新人10人の研修をはじめるので、金曜日の夜に大模様替えをして、研修室を作った。

隣の601号室を新たに契約して、今の作業部屋をそちらに移し、602号室を写真のような10人用の研修室にした。この中にあるものだけでだいたい400万円くらいかかっている。去年の9月に40平米の部屋を1つ契約したのが、今では3部屋になった。コンドミスタイルなので、こういう風に段階的に拡張するのにはとても便利だ。

この研修が終わると、脱落者がいなければ、最大で15人の所帯となる。

15人のCADオペがいると、内部で融通を利かせやすいので、お客さんから見ると、非常に使い勝手が良い。

使い勝手が良いというのはどういうことかというと、たった一つの意味しかなくて、「急ぎの仕事をいつ頼んでもやってくれる」という意味である。

この人数になると、月間固定費も100万円程度(私の給料は含まず)になるので、もう、走り出したら止められないって感じだ。

逆に言えば、15人分の人件費と家賃が120万円ぽっちで済むのならゼンゼン安いじゃないか、と思われるかもしれないが、この国でなにごともなく会社を運営することは並大抵なことではなく、見えないコストを考えると、決して安い金額ではない。

大きな会社だと、研修室なんて普通にあったりして、使う方もなんとも思わないのだけど、これ、自分で用意するとなると、金銭的なこと以外にも、結構大変。

プロジェクターとそのスクリーンは日本から船で送り、パソコンとソフト、机は現地調達。椅子はフィリピンで中古で買った日本製の椅子。机なんて、5つ発注したのに1週間たった今でもまだ4つしか来ないし、廊下にドアをつける工事の見積もりなんて1週間たってもまだ上がってこない。ドア1枚なんて10分で見積もれるような気がするのに、それができない。フィリピンの場合、万事においてこんな感じなので、足らないものが無いようにするには、何ヶ月も前から自分で手配しないとならない。

今日は3人がかりでソフトウェアの設定や、研修生用アカウントの設定などをして終わってしまった。

肝心の研修の用意があまり進んでいない。

ネタはかなりたくさんあるのだが、それらを、どうやったらツルツルてんな脳みそに、すんなりと入れ込むことができるか。

そのあたりは、かなり綿密に戦略を練らないとならない。

研修期間は約10日~12日間と見積もっていて、その間にAutoCADの基礎から応用的操作に始まり、ビデオやパワーポイントを使って建築的知識を教えたり、CADで実際に一般図、平面詳細図、展開図の作図の仕方を教えたり、独自のカスタマイズコマンドの使い方を教えたりする。やってみないと何日かかるのか実はよくわからない。

その間にも通常の業務が容赦なく襲い掛かってくるので、果たしてたった5人の正社員でこの2週間を乗り切れるのか?いままでかなりギリギリのところをくぐりながらやってきたが、今回は今までにない相当な山場になるような気がする。

この研修の成否と、選んだ人材のよしあしが、今後の会社の行方を大きく左右するような気がする。

神棚はありませんが、神棚があれば手を叩いてお祈りしたい気分です。

神様よろしくお願いいたします。

 

 

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社長になるということは記録しなくていいということか。
2008 年 5 月 3 日

サラリーマンのときにくらべてと、ずいぶん、本業に没頭できる時間が長くなったなぁと思ったら、理由がわかった。

上司とかに説明するための資料を作ることがない。

上司のための打ち合わせ記録を書かなくていい。

メールといっても「受領しました。ありがとうございます。」くらいしか、書くことも無い。

これってすごい。

 

何か思いつくとする。

どっかでコーヒーでも飲みながら、考えをまとめる。

ネットであれこれ調べるでしょ。

それで終わり。実行。

なーんにも書かなくていい。

ワードに表を貼り付ける必要もなし。

パワーポイントでグラフとか捏造する必要もなし。

おかげで、覚え書きのノートがあるだけで、ファイルというものが全く必要なくなっちゃった。

すごい発見。

 

 

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フィリピンで45万円のプリンターが日本で8.5万円、っておいこら。
2008 年 5 月 1 日

A3カラーレーザーほしいなぁ、ほしいなぁと、寝る前に考えていたら、ふと、「日本ならいくらなんだ、久しぶりに比べてみるか」、と思いつき、価格コムで調べたら、大変な価格差になっていることがわかった。

HP LaseJet 5550 (A3カラーレーザー)がフィリピンだと450,000円。
価格コム最低価格だと85,000円。

HP LaseJet 5550dn (オプション付)がフィリピンだと510,000円。
価格コム最低価格だと213,000円。

オプションなしモデルだと、日本ではなんと1/5以下。以前は7万円くらいしか差が無かったので日本で買う必要は無いなと思っていたのに、モデルチェンジ前なのか、ものすごい価格差になっていた。

その3分後には、購入申し込みボタンを押していました。(購入したのは5550dn)

ちょっとしゃれにならない価格差です。

サイズはW780xW1010xH930、重さ90キロあるけれど、船便で送れば3万円ぽっきり。

LANネットワークオプションの無いHP LaseJet 5550を85,000円で買って、別途、純正のLANカード33,000で取り付ければ、フィリピンまでの送料を入れても15万円でA3カラーレーザーが手に入ることになります。

液晶プロジェクターもすごい。

フィリピンでは、プロジェクターのレンタルという商売があるのですが、バカみたいに高くて、10日借りると新品が買えてしまうという値段設定。

プロジェクターを2機使うと、非常に効果的な研修ができるので、1機はレンタルしようと思ったのに、余りに高くて話にならない。

 

もう、事務所の中、ほとんど日本製品です。

タイルカーペット、机、椅子、LANケーブル、プロジェクター、スクリーン、サーバー、スキャナー、MicrosoftOffice、ファイル、ペン、ノート。

AutoCADだって日本で買いたいのに、ライセンス上の問題で”使用は購入国に限る”となっているので、泣く泣くフィリピンで買っているけれど、日本で14万円のものが、ここだと21万円以上する。

フィリピンの方が安いといえるものは、家賃。人件費。以上。本当にその2つしか残っていない。

あとは全て日本の方が安いといっていい。しかも何でも1回の連絡で終わる。

これって、トータルで考えたら、どっちが安いのか微妙。

そのうち日本人を雇ったりなんかしたら、もう何やってんのか、よくわからない。

それでもまだフィリピンでやろうと思うのは、やはりフィリピン人との仕事のしやすさがあるからなのですが、もし、スタッフに不誠実なことをされて不快な思いをすることがあれば、その最後の砦も崩れてしまう。

その時は日本に帰るときだろうと思います。

 

 

 

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インターネット、はい、復活~。

昨日は、1人のスタッフのおかげで1台を再インストールするはめになりました。

1晩でできなかったので、紙に大きく「VIRUS!!」と書いて、モニターにべたっと貼りました。

秘書には朝一番で「DO NOT CONNECT ANY USB STORAGE DEVICES」とテプラで打たせて、全部のパソコンに貼りました。

もちろんインターネットも、カット。

俺を怒らせたら全部禁止だぞ、と。

その張本人の女の子にとってみれば、「自分のせいで全部禁止になっちゃった」ようなものなので、すっかり落ち込んでしまい、全く元気が無い。丸1日、1度も目を合わせなかったし、しゃべっているのもほとんど聞かなかった。

ちょっと刺激が強すぎた。あんまりやると、辞めちゃうかも。。。

なんて思っていたところに、ちょうどタイミングよく、iMergeのネットワークエンジニアの野田さん登場。相談にのってもらう契約をしたので、その第1回目に来ていただいたのでした。

そこで、セキュリティのことをいろいろ話しました。

サーバーのアクセス権のセッティング方法なども、時間をかけて、じっくり教えてもらいました。

いままでちんぷんかんぷんだった、サーバーの設定方法も、やっと少し分かるようになり、私としては、本当に大進歩でした。

結局、すべての端末の管理者権限から制限付きアカウントに変え、NOD32をアンインストールしてカスペルスキーの体験版をインストール、全台数全スキャンをかけたのですが、終わったときには夜が明けていました。

NOD32はフィリピンではまったく役に立たない、というのが僕の最近の印象です。野田さんも「NOD32はフィリピンで発生する最新のウイルスには対応がすごく遅いので、フィリピンでワクチン開発をしているトレンドマイクロなどのほうがよい」と言っていました。

NOD32ではまったく検知しないのに、カスペルスキーで全スキャンをかけたら、12台で120以上ひっかかりました。まあほとんどが、アド・ウェアなどのあまり実害の無いものなのですが、なかにはトロイの木馬もありました。

過去には、パソコンを起動するたびに、「strawberry from baguio なんちゃらかんちゃら」と言うメッセージを表示するウイルスにつかまったことがあり、NOD32では全く検知しなかった、ということもあります。そのウイルスは、町の印刷屋にデータを持っていったときにUSBメモリーに入り込んできたものです。野田さんいわく、「フィリピンのウイルスはUSBメモリー、携帯、HDDなど、USB端子から入り込むものがほとんどで、逆にネットサーフィンをしていて入り込むものはあまり無い」とのことでした。

そのあと、よく考えました。

管理者権限のままスタッフにPCを使わせ、とんちんかんなアクセス設定でサーバーのあらゆるところに入れるような状態でほったらかしにし、唯一のウイルス対策がフィリピンではほとんど役に立たないNOD32のみ、そしてどのパソコンもUSB機器をつなぎ放題、というような環境で、いくつかのスパイウェアやらマルウェアが入り込んだとしたら、それってスタッフの責任じゃなくて、俺の責任じゃんかと。

かなり自己嫌悪になりました。

野田さんからは「USBに記憶装置をつないでも認識させないようにすればよい」とアドバイスを受けたので、それも調べたら、簡単に方法が見つかりました。僕は、パソコンのマザーボードからUSBを引っこ抜いて、物理的に接続をきるしか、方法がないのだとばかり思っていました。

これって、ウイルス以前に、お客さんのデータを守秘する義務があるので、「USB記憶装置は殺してあたりまえ」なんですよね。(昔、アルパチーノがでていた2重スパイの映画で、CIAの情報をUSBメモリーに入れて持ち出すシーンがあったけど、あんなことありえないんですね。。。)

それで、やっぱり、スタッフにはインターネットは使わせようと思いました。

良く分からないのですが、禁止するのって一番安易。僕の目標は、そうではなくて、ほったらかしでもちゃんとやるという企業文化を創り、それを継承させることなので、禁止とは違う。

それに、やっぱインターネットってやっぱり楽しいし便利だ。

会社に来て、仕事だけしてなさい、携帯もネットも全部だめって、スタッフにとっては、つまんない会社だ。

だから僕はまた明日、ネットにつなげてやって、きちんと意図を説明しようと思います。セキュリティも改善したから、もう、そんなにひどいことにはならんでしょう。

テプラもすぐはがしました。えらく格好悪いので。 

 

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