プログラマーを見つけました。
2007 年 9 月 27 日

新聞広告に、「AutoLISP Programmer 募集」と出したら、4人の応募があった!

AutoLISPというのはAutoCADをカスタマイズするための超マイナーなプログラム。書籍を買おうと思っても、日本でも2冊しか出ていない。CADを使える人が1000人いても、AutoLISPできちんとプログラムが書ける人は1人いるかいないか、というくらいマイナーなものだ。

ちょっとプログラミングをスピードアップさせたいのと、いつ実務が入ってきてもプログラミングが止まらないように、手を打っておかなければいけないと思った。

だめもとで広告を出したら、4人の人がサンプルプログラムを送ってくれた。

4人の書いたコードを吟味した。
4人のうち3人は、予想通り、ベタベタなやつで、プログラムというよりコマンドをいくつか集めたマクロに過ぎなかった。
その中で一人だけ、理路整然と書いている人がいた。

メールで課題を送った。

コンパイルしたプログラムを送り、まったく同じものを作れ。という課題。

翌日、すぐに送ってきた。

まあまあのコードだ。プログラムコードというのは、その人の思考がすべて現れる。

考慮が足りない部分をコメントバックし、訂正させる。

また翌日、訂正版を送ってきた。

メールのレスポンスもすごくいい。

早速コンタクトをとって、事務所にきてくれ、と伝えた。

いわく、今は無職だが、前の給料は32000ぺソだったそうで、それを聞いて腰が引けたが、会うだけあってみよう、と思った。

アンヘレスからわざわざ来てくれた。

いやぁ、プログラマー同士、いい会話ができました。

相手も僕がやっていることに興味を持ってくれて、ぜひやってみたいという。

知らないことはちゃんと「あ、僕はそれを知りません。」「やったことがありません」と、正直に言う点で、すでにAクラス。

でもパンパンガからきてもらうわけにはいかない。あまりに遠すぎる。
「自宅でやるか?でもどういう風に支払ったらいいかな。」

と二人で考え込んでしまった。

「・・・・じゃあ、いくつか作って、それで僕がいくらいくらって、請求しますよ。」

「あ、それでいいね。」

必要なものはないか、と聞いたら、できればノートパソコンを貸してほしいというので使っていないノートパソコンを貸与した。

守秘義務契約と、パソコンのレンタル契約を結んだ。

何万円もするパソコンを、さっき初めて会った人に貸すなんて、ぜんぜん平気。

僕は性善説か性悪説かでいえば、500%性善説。まず最初に、信用しちゃう。

人は信用されているとわかると、不思議なもので必ずそれに応えようとする。

別にそれを計算済みなわけではないけれど、信用して失敗したということは今まで一度もない。

ざっとあらためて流れを説明して、解散。

今後どういう付き合いになるかわからないが、こういう潜在力のある人物の力を極限まで引き出すのは、僕がもっとも好きな部分だ。さらに既存のスタッフとうまく溶け合せる、なんて得意中の得意。

フィリピン人はとても素直なので、素養さえあれば、チョチョチョといじくれば、ダダダダダーと伸びる。

いままで、そういう「自分の力を伸ばしてくれる人」に出会わなかったがために、うずもれている人がものすごく多い。

そういう人物に出会うのは、フィリピンの醍醐味のひとつだ。

今はまだスタッフが2名だけど、僕はストレスとは無縁だ。

今日の3人目が、すごく大きな出会いに化ける可能性もありありだ。

きちんとした人を、きちんとした方法で使えば、フィリピンって、すっげーまとも。

ちゃんとした人物で囲んじゃえばいい。

コメント (8)

大変ポジティヴな思想、感心いたします。 異文化で会社を経営するわれわれ日本人にとってこういった人材の見極めがまず最初にぶつかる大きな壁です。 弊社のフィリピンでの歴史でいえばこのあたりで失敗している部分が大きいように理解しています。 お互いがその生い立ちや文化の違い、価値観の相違などを乗り越えていかなければなりませんね。 特に日本の仕事をoffshoreでこなしてゆこうとしている貴職や小職のような場合はことさらこの壁が高く感じられるはずです。 お恥ずかしい話ですが図面業務を開始して、この壁の高さにあらためて気がついた部分も多々あります。 話は飛びますが理想形は生産加工工場です。Raw Material を輸入して生産ラインに乗せ、付加価値をつけて加工して輸出。 「作図」をデータ入力業務とみなし、工場思想で行ってみようかと模索しています。残念ながら図面の出来不出来、という言い方であれば日本での目標は90点ですが、ここでは今のところ70点が精一杯ですね。 貴職が現在取り組んでいるAutoCadのカスタマイズ/プログラミング。 素晴らしいですね。 いたるところに目標までのレールをひいてあげること。 できそうでいて難しいことですね。

NVCMI {427} 2007 年 9 月 27 日 @ 9:34 AM

賛同します。すべては、出会いからです。

五十を過ぎて、知命から耳順へと歩む日々を送っているつもりの私ですが、この世は「人」、人に尽きると考えています。
信頼できる人々に囲まれた一生なんていいじゃぁありませんか。

結局は、ただ一つ、信頼と誠意のネットワークをスプレッド、拡充・拡散していけば、万事よろし。かと思います。
(扇風機一台調達されましたかね?)

michiaki {426} 2007 年 9 月 27 日 @ 9:54 AM

はい、私もそう思います。
信頼できる人間は給料の大小にかかわらずどこかにいます。
それを信頼できない人間しかあつめることができずにフラストレーションを抱えるということが会社なんかではありますが、
自分の会社だったら同じ給料をだすなら何回首を切っても
ベストのメンバーがそろうまで探し続けるしかないです。

tom in manila {425} 2007 年 9 月 27 日 @ 2:55 PM

NVCMIさん、僕も生産工場だと思います。でも生産工場というと、単純作業を端から端に流すような、悪いイメージがありますがそうではなくよい意味で。生産工場が取り入れたような工夫を建築図面でも取り入れたいものですね。
トヨタの工場の社員がある郵便局に入って、どうしたら効率的に業務ができるかをアドバイスをしたそうです。家具の配置から、歩く歩数などまで詳細に分析したそうです。
もしトヨタの社長と某ゼネコンの社長がある日突然入れ替わったら、何が起きるだろう?とか、ある日トヨタの工場長が図面のアウトソーシングの会社の社長になったら、何をするだろう?なんてことを考えます。
お互い理想は高く持ちましょう!なかなか難しいですけど。 僕なんてまだスタートもしていないし。。。。

Shusei {424} 2007 年 9 月 28 日 @ 1:15 AM

michiakiさん、この世は「人」いいですね。アウトソーシングをやってて思ったんですが、経営って、格好いいものじゃなくて、こうドロドロした、熱くて、人と人のいろんな思いがぶつかり合って、すごく生臭いものだなって思いました。
そういうことってフィリピンに来るまで考えたこともありませんでした。
駐在の6年で学んだことは、そういう色々な生臭いことでした。
長く駐在している立場から、たまに来るフィリピンに来る出張者を見ると、「この人、人の気持ちとかやる気とか全然考えないんだな」と思うことがしばしばでした。
日本の企業は、なんかこういうEmotionalな事に関する関心が非常に低い気がします。
フィリピンはどいつもこいつもEmotionalすぎて、たまに疲れるくらいですが、やっぱり彼らと仕事をするのは面白いです。

Shusei {423} 2007 年 9 月 28 日 @ 1:25 AM

TOMさん 信頼できない人って何%くらいいるんでしょう。
50人に1人くらい「こいつの言っていることはあてにならないな」というのがいるので、2%くらいかな。
能力のよしあしは別としても、98%のフィリピン人は人間として信頼できますよね。
自分の社員にイライラしている日本人も多いですが、そのほとんどがコミュニケーションが下手か、ナメられているかのどちらかのように思いますね。

Shusei {422} 2007 年 9 月 28 日 @ 1:35 AM

以前JCCIPI(日本人商工会議所)の催しででHRDに関するセミナーを受けました。 総務と経理の人材は恒常的に良い人材が不足している、ということでした。 (外国企業の一般常識にかなった、という意味で) 日系企業は特にガードが甘く給料も低くはないので彼らにとってはとてもおいしい職場、との見解です。 コメンテーター曰く、総務/経理を新たに雇い入れする場合、最低500人、欲を言えば1000人の面接を行い、必ずバックグラウンドまで綿密に調査すること、と強く推薦されておりました。 赴任していくらもたっていない頃でしたからちょっとしたカルチャーショックだったのをよく覚えています。 仕事の上で、金銭のことで、人間的に、信頼できる/できないは結構別モノです。これは文化の違いも大きく作用していますね。 言葉の壁も然りです。 (Maybe Yesが70%Yesなのか70%Noなのかといった問題も含め) 信頼できない人のパーセンテージ。 難しい問題です。 さて私のとこではどうでしょうか、と自問しています。

NVCMI {428} 2007 年 10 月 2 日 @ 9:18 AM

そんなに面接してたんじゃ、面接する人件費だけで大変ですね。多分その催しのターゲットはフィリピン初心者の駐在員で、NVCMIさんのようなベテランにはもはや当てはまらないようなきがします。
口約束をきちんと守る人は確かにあまり多くないです。例えば「入荷したら連絡します」のような約束を守る人ってほとんどいないですね。ですが、金銭のことで信用できる人間は、僕はフィリピンにはすごく多いように感じています。

Shusei {429} 2007 年 10 月 3 日 @ 10:43 AM
 

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