今日は会社での送別会があり、10時ごろ家に帰ってきました。
そしたらいつもコメントをいただいているTom in Manilaさんから、アウトソーシングに関する鋭い突っ込みを受けてしまい、とたんに目が覚めてしまいました。
刺激されてしまいましたので、たまにはまじめに僕なりのアウトソーシング論を書こうと思います。
1)アウトソーシングにおける日本人の数の削減
アウトソーシングにおいては、フィリピン人にどんどん業務を移管して、給料の高い日本人の数をどんどん減らさなくてはならない。この話は、必ず話題になります。アウトソーシングを論じるうえで、絶対に避けて通れない問題です。
私は6年間、かなりキツいアウトソーシングをしてきてわかったのですが、業種には「フィリピン人に置き換えられる業種」と「絶対に日本人でなければできない業種」の2種類あります。
もしも、自分のところの業種は「絶対に日本人でなければできない業種」であれば、それを無理やりフィリピン人に置き換えようとすると、「納期遅れ」「品質低下」「責任のなすりあい」などの問題が頻発し、関係者は疲弊し、アウトソーシング自体が泥沼に陥ります。
なんでもかんでも「フィリピン人に置き換えなければ失敗だ」、という思い込みを捨て、「日本人にそのままやらせたほうが、トータルでコストダウンである」という考えもあるということです。
たとえば、日本人同士が電話で1分話せばわかるものを、何年も日本語研修をさせたフィリピン人にたどたどしい日本語でメールでいちいち確認をとらせたりするのは、トータルで考えて損であります。
また、たいていの場合、「真っ先に削減すべきは、実務を行わない日本人の社長の人件費である」という点も盲点です。
これは、わざと、オーバーに書いていますが、要するに管理業務というのは、フィリピン人に簡単に業務移管できるので、実務部隊を苦労して日本に帰すのであれば、それよりも先に社長や事務の日本人が日本に帰るべきだということです。ところが、企業というものは不思議なもので、一番大切な日本とのインターフェースとなる一線の日本人を日本へ帰してアウトソーシングを泥沼に陥らせ、もっとも給料の高い社長が、特にやることもなく現地に残ったりします。
特に、日本からのアウトソーシングであれば、現地に営業活動をする必要性も無いし、事務的な仕事に至っては、毎月の支出は人件費と家賃のみで、輸入も輸出もなく、入金は日本の限られた口座から来るのみなので、経理業務は単純で、フィリピン人でも十分に対応できます。
つまり、日本人に関しては、「削るべき日本人をしっかり削り、残すべき日本人をきちんと残す。それは誰なのか」という議論と判断が非常に重要だということです。
2)アウトソーシング事業の水平展開性と垂直展開性
事業の水平展開性に関しては、スターバックスのようにどんどん店舗を増やせるような事業もあれば、和食レストランの「せりな」のように水平展開性がほとんどない事業との2種類があります。私が第1段階で進めようとしている業務は建築意匠図専門の作図業務であり、水平展開性がない後者にあたります。
この点については、私には妙案がなく、あきらめています。
マニュアルの整備、ソフトウェアの整備などで、若干の水平展開性を持たせることはできそうですが、「せりな」が「スターバックス」のように店舗数を拡大できるかというとそうはなりません。そもそも、私の場合、拡大する以前に、軌道に乗せるまでが非常に大変なので、いまから拡大の心配などしている場合ではありません(爆
ただ、たとえ水平展開性の無い業種であっても、事業には垂直展開性というものが残っています。
どういうことかというと、時がたつにつれ、手が離れてくるという現象が必ず起きます。
レストランでたとえれば、全部のソースの味見をしなくても、たまにチェックを入れれば合格点に達するときが必ず来るということです。私がしてきた仕事で言えば、最初の2年はまさに全部の図面を開けて、何から何までチェックし、毎晩帰るのが12時という日が続いたのに、3年も4年もたつと、ざっとチェックし、口頭で手直し指示をするだけで合格点が出せるようになりました。日中はやることが無く、暇に感じるときさえありました。
問題は、そのときに何をやるかということです。
もう1店出すのか、今の店を大きくするのか。これが水平展開性です。
それに対し、経験を生かした、別の何かを始めるのか。これが垂直展開性です。
私は、垂直に展開していきたいと考えています。
なぜなら、ひとつの事業に頼るというのは非常に危険であり、いくつかの小さな事業が並存したほうが変化に強いことと、そのころには私もいい年だろうから、さすがにきつい仕事はできなくなっているだろう、そして、垂直展開の方が面白い、という理由からです。
たとえば牛丼の吉野家は、牛丼店ばかりを作っているかというとそうではなくて、テイクアウト寿司の京樽、讃岐うどんのはなまるなど多くの子会社を持っていて、少子化や高齢化への変化に対応できるように準備を進めています。
またスターバックスは水平に激しく展開を続けたため、ブランドが希薄化し、マクドナルドの高級コーヒーの方が安くてうまいという話まで出てきています。
今のところは、フィリピンに拠点を作りたいと考えている中小企業のかわりに人を雇い、労務管理をし、業務に参画して軌道に乗せるという「立ち上げ屋」をやりたいと考えています。ただ、ニーズがあるのかなど、まったく未知の世界です。ほかには育てた人材を中東に送り出す派遣業もやることになるかもしれません。
どうなるかはわかりませんが、フィリピン人+コンピューターという武器を使って、できることを見つけていきたいという考えです。
なるほど日本からの仕事をやられていたのですね、それでは
実際は接点がなかったでしょう。
1)僕も業種は違えどもすべての業務をフィリピン人にやらせようとしてもう10年以上やってきましたが、やはり任せれる仕事と任せられない仕事の限界点が見えてしまいました。
業務によって日本人かフィリピン人にやらせるかわける判断するこれは大事な点と同意します。
2)水平展開性、垂直展開性ですか。水平展開の方は理解しました。垂直展開についての手が離れる感覚、というもの理解
tom in manila {64} 2007 年 3 月 24 日 @ 9:29 AMできます。スタッフの習熟度があがりチームとシステムが機能し始め、組織としての効率と機動力が高まった状態、とでも
いいましょうか。この段階でボスがやっていた仕事をシステム
が肩代わりし始めるのでボスの手が空くわけですね。
これはどの業種でもみられますよね、例えばこちらにでている
商社さんだって最初は一人で営業をやっていたのが、売り上げが上がるにしたがって、フィリピン人スタッフを雇い、売り上げと人数が上がる。でも日本人1人フィリピン人5人とかになるとそれ以上を売り上げを上げようと思っても、フィリピン人
を増やすだけではどうにも手に回らなくなる限界点がくる。
そうすると日本人が必要になってくる。そして一人日本人を
雇う、するとまた売り上げが増え、フィリピン人スタッフを
雇う、だんだん手が回らなくなるそして日本人を雇わなくなくてはいけなくなる。水平展開のできない業種はこれの繰り返しです。
3)規模が膨れたときに垂直展開に注力する。
これはIT、ソフトウエア系だと妥当な流れだと思います。
ここで僕は”立ち上げ屋”という言葉に激しく反応します。
実はこれは僕も考えて人にしゃべっていたことのうちの
一つなんです。
数人のお客になりそうな人にこの話をしてみたのですが、
どうも反応があまりよくないのですね。
ただここのポイントはやはりただの業務代行では成長は
望めないしニーズも薄いものになってしまうんじゃないか?
顧客の成長を助け、かなり強力にブーストするくらいの
付加価値サービスがないとただ単なる事務所貸しサービスで
終わってしまう。
フィリピンで事業展開をする企業をサポートするのか、日本での事業をフィリピンでサポートするのか、問題はフィリピンで
事業を展開する駐在所の売り上げ、経費などを考えるとあまり高いお金を払ってくれそうもない(駐在所なのか現地法人を
だすのか?の分岐点は売り上げと経費ですから)
駐在所をだせない、それだけの売り上げも経費もないところから仕事をもらってきてもどれだけの売り上げがでるのか?
そこにマーケットを設定するのがどれだけいいのか吟味する必要があるとおもいます。
まあいろいろ考えることはお互いありますが、いつかはなにかの
仕事で関係を持ってやってみたいですね。